【2019 MOTEGI】反省 北條千聖

 お久しぶりです。2019年度から技術長になった北條です。ドライバーとマネージャーの兼任は大会規約上ではできないらしいので、書類上はマネージャーです。

 今回は先代が全員卒業してしまったので現2年生が3(5)人での新生ReUsの初大会でした。今回の目標は一時間完走することでしたが、結論から言うとそれは達成できませんでした。

 詳しく話すと予選敗退でした。この大会は1ラップのタイムの予選の後一時間の耐久レースがあるのですが、今回私のサークルでは予選突破タイムの15分を切ることが出来ませんでした。

 最大の原因は電池ボックスの接点不良です。先週末(11/23)は茂木では一日中雨が降っており、そのせいで機体および電気系統は常に濡れてしまうような状態でした。また事前から予兆はあったのですが、使用開始から三年目に入る電池BOXのバネや配線が弱くなっており、それが当日になって弾けました。

 当日会場に行ったところ、それまで入っていたコントローラの電源が入らず、入ったとしても電圧が低くモーターを回すことが出来ない状態でした。これはバネの間にマステを挟んだり、配線を強引にはんだ付けしたりしてどうにか動くようにして車検を通過しました。

 しかし、実際のレースになるとコースに出て行く際の段差で電池が外れてしまい、2系統あるうちの1系統の電源が使えない状態になってしまいました。そのため出力電流が低くなり、思うように走れませんでした。

 なので反省として次回はきちんと電池ボックスを作り直します。

 まあそんなこんなでサークルとしての結果はあまり良くありませんでしたが、私個人の担当箇所は表示計器と賑やかしはある程度の結果でした。

 これからは技術的な話になるので詳しい話を聞きたい人だけどうぞ。

 今回は表示計器をなるべく単純に作りたかったので、LCDに経過時間と自機速度だけ表示するようにしました。去年は電池電圧と電池温度を表示していたのですが、使うことがなかったので今回は削りました。そのため今回はarduino一台で測定表示装飾を行うことに成功しました。

 今回の基板はこちら。

ene1-2019_ブレッドボード

 なんか説明することもないんですが、LCDはこれをつかっています。また、ブレボ上右にあるDIP基板はこのmp3プレイヤーです。イルミネーションLEDと書いているものは千石で売っていたジャンクテープLEDです。またホール素子はタイヤについた磁石で作動させて速度計にしました。左の四つのスイッチでmp4プレイヤーで流す音を変えています。

 実際に動作させた場合はこちら

https://t.co/XD1oL7oGvQ まあいい感じにゲテモノで良いんじゃないでしょうか。

 ReUsは非公式なので全額自己負担なのがつらいです。うまくいろんなものを使って資金集めをしたいと思います。

 また技術面では、使っている自転車のインバーターはあまり性能が良くないらしいので、ちゃんとブラシレス用のインバータを作ろうと思います。それではまた今度。

【2018 MOTEGI】Ene1-GPを終えて

システム担当の北條というものです。今回11/24にEne1-GP MOTEGIに参加してきました。

今回私はメカニックとして計器類の開発をしていました。
しかし、この計器は本番では役に立ちませんでした。

以下そのことについて専門的な話になります。

この計器がなかなか曲者で、電池の温度と電圧、それと速度を扱うものでした。温度はアナログの温度センサ、電圧が抵抗を二本直列につなぎ分圧比で求めるもの、速度がタイヤについたホールセンサーで回転を取りそこから求めるものでした。

センサーで読み取った値を一回サーバーに送り、それをブラウザで見るというものだったため、センサーの値はすべてRaspberry Piに送る必要がありました。今回はすべてのセンサーがアナログだったので、一回A/D変換をする必要があったのです。そのために、温度と電圧をラズパイに送るためのArduino一つと、速度センサーだけクロック周期が速いのでそのためのArduino一つが必要になりました。

このシステムは機能のわりに複雑になっていて、これが不具合を起こしました。

本番のレースでは、タイムアタック、ロングディスタンス共にラズパイの起動後10分ほどでセンサーの値の取得ができなくなってしまいました。その結果、ドライバーはセンサーの値なしでほとんどの時間走ることになってしまいました。

この不具合の原因は未だに調査中なのですが、不具合を起こした状態はわかっています。

Arduino間と、計器とは別にデータの収集のために動かしていたGPSのI2Cは通信をしていました。これは、各ArduinoのTXのLEDが一定周期で動いていたことからわかります。しかし、センサーの値を表示しているはずのラズパイにつけていたディスプレイには何も表示されず、画面全体が白くなっていました。この現象は今まで一回もなったことがなかったので、原因がわからないというわけです。

ログは、不具合が起こる前までとれていて、それには不調は見当たりませんでした。
何らかの理由でラズパイに不具合が生じたとしか考えられないのですが、本番の前に行っていた実験では2時間程度連続で動いていたので、なぜか本番になると動かなくなるシステムになってしまいました。

不具合は起きてしまいましたが、今までこのようなシステムは作っていなかったので、うまくいかなかったことも含めていい経験になりました。

自分はまだ一年生なので、あと三回学生のうちに大会に参加できるということになります。なので、次回は今回の反省を生かし、全部のセンサーをI2Cのモジュールにしてみたり、そもそもセンサーの値をLCDに表示してみたりするかもしれません。

それと、今回の車両は、モータードライバが市販されている電動自転車についているものの流用だったので、これも自作したいと思います。

最後に、Ene-1GP関係者の方々、ありがとうございました。